2013年9月17日火曜日

『 metujin ekikyou 日誌 「易の利益は統治の利益 ②」』





『 metujin  ekikyou  日誌 「易の利益は統治の利益 ②」
 ツイッター篇下書きブログ共通。』


◇『サブタイトル』
 『「易」の利益は「統治の利益」』
 『「易占 連立方程式」    』
 『「目先占」と「君子占」他  』


---◇
 日頃のフォロー有難うございます、

通常は、テーマに関係するキツイ批判をするか、誤占をやりますとだい
たい何割かの方々はフォローを解くのがこれまでの通例でしたが、
今回は何故かそれが無いのは不思議といいますか、何といいますか。

なのでお礼に溜め込んだ僅かばかりの理解をここで追加書き込みして
みたいと思います。

サブタイトルに入れてありますが、「易の利益は統治の利益」
「易占 連立方程式」「目先占と君子占」 
これはおそらくはプロの方々にもお役に立てる概念では無いかと
思います。
結論を先に書くと、この「君子占」というのが「統治」の利益とリンク
するものになります。


◇ 
この「易の利益は統治の利益」と云うのは既に「イプシロン反省篇 二」
において投稿済でありますが、

 ---◇「引用抜粋」
 http://blog.livedoor.jp/metujin-ekikyou/archives/32113848.html
《2013/9/1520:11
 metujin ekikyou 日誌 ツイッター篇兼用。
「イプシロン打ち上げ反省篇 ニ」 「天沢履 三」
「易の利益は統治の利益」》

《◇ 逆を云うならば易を利用される方々はこの「統治の利益」を軸にして
 読む分には一家を預かる方々にとっては十分な利益があるのではと
 思うわけです。

 当て物で一時の利益があったところで、それを管理継続させることが
 できなければ宝くじに当ったが故に不幸になるような方々のように
 なるわけですから一考されて頂きたいと思います。》

 *** 引用ここまで ***

□ 人は目先の当て物結果を得たがるものでありますが、これを「三爻」
を軸にした目先占と呼ぶ事にします。

それに対して、仮に「大有」たる存在になったとしてもそれを適切に
管理運営できるだけのリスク対処法、君子統治する為の智慧を五爻
「君子占」としてこれから明確に分けておきたい。

※(易の辞はこれに対応するものであり、三爻小人用目先占用には辞が
 かかっていない。)

 ---◇「引用抜粋」
 http://blog.livedoor.jp/metujin-ekikyou/archives/27775223.html
 《主卦「火天大有 三」(|:||||)》
 《変卦「火沢けい  」(|:|:||)
 「三爻  爻辞   公用亨于天子。小人弗克。」
 「公もって天子に亨(きょう)せらる。小人は克(あた)わず。 」
 「象に曰く、公用て天子に亨(きょう)せらる。小人は害あるなり。 」》

 *** 引用ここまで ***
 ※(典拠は岩波文庫易経より、以降引用は同左)


勘違いの無いように書いておきますが、此れは大は国家にかぎらず、小は
企業、家庭といった単位においても、責任ある立場にある方ならば
この統治の立場にあるわけであり、管理運営する立場にあると云う事。
先の「イプシロン反省篇 ・・」にも書いた事ですが、

易者側が、三爻の
目先を指定して易に要求したとしても易からの答えは五爻「君子用」で
帰ってくるという事ですので、これは思考のベースを、三爻目先占の上
において、思考した場合は metujun がやったような間違いに至る
可能性があるとだけ書いておきます、

つまり三爻目先占をやる場合においても、一旦意識を五爻「君子占」に
飛ばしてその思考のベースで一旦考えた上で、三爻のベースに
降りてきてマッチングさせる作業がいるようです。

 嘉衛門さんが活躍された時代と云うのは、それこそ国家存亡の危機
的な戦争やらが連続してありましたので、
そういう上爻、パッツンパッツンの時に
於いては、三爻も五爻もありませんので、目先イコール即時対応と
なるわけでありますが、そうで無い場合は思考のベースを分けて考え
るべきでありましょう。

目先占もそうですが、「師」的なもの等々、「易」は社会的に害が
あるのはインターロックがかかってあるものとしてテーマの取り扱いは
慎重にすべきではないでしょうか。
思考のベースを複数用意してその上で考えると云う事です。
したがって、

□ 「五爻、君子用の易本来の思考ベース。」

□ 「三爻、目先占当て物用の思考ベース。」

□ 「易が嫌う民の体から血が流れる「火沢けい」「師」的なもの用の
   思考ベース。」

※ これは先の「イプシロン反省篇 二」に易が出してきたところの、
◇「同人 上」変卦「沢火革」
「天火同人 上」「同人于郊。无悔。」と連動し
文王、周公と云う方がいかに「民」思いの聖王だったのかが伺えます。

最低限この三種の思考のベースを持つ必要があるものと考えます。
「けい」と「師」的なものはまだ研究段階でありますから、取り敢えず
は上記の「君子占」「当て物小人占」の区分け、思考のベースを
持つ必要性をここに書いておきます。


---◇「基本の陰陽の大事」

国会図書館に嘉衛門さんの図書(お宝)を見つけ、その内容の豊富さに
つい引用が長くなってしまうわけですが、

さすがにあの小難しい漢文と、江戸期、明治期の仮名遣いというのは
上手に提示しないと一般の方には厳しいようなので、今後はできるだけ
程々にしたいと思います。 ^^) 

それとたまに注を入れて書いているように、いくら探しても解らない
漢文やら滲んで判読不能のものがありますので、引用と銘打ってあって
も二次創作ものとして扱って頂きたい、ネット環境にある方々なら
誰もが国会図書館にアクセスできるわけですから、各位宜しく確認の程。


先に書いた三爻、五爻の「目先占、君子占」以前に、
metujin  の誤占は基本の陰陽の流れを認識していない、
(とどのつまりは勉強不足)から起きているのがあるわけです。

「同人」の側で読むべきものを変卦の「无妄」の側で読んでみたりして
それで誤占となったりしている。
※(成功した方の羅老ロケット占)等々
※例、(コントロールされた破壊)と(異常な破壊の種別他)

米国の大統領選ではちゃんとしたものを皆さんに提示しているのに
別の占では誤占となったりしているのは、基本の陰陽を頭に入れていない
からなんですね、metujin 側の勉強不足の所以。

その点、「嘉衛門さん」が答える場合は別であってどの爻を答えるので
あっても、一旦は基本的な陰陽の流れを説明してからその爻の
説明に当っているのが解るかと思います。 


---◇『「易」の当否、「易占連立方程式」』 

例えば「家人 上」を例にとりますと、

「風火家人」(||:|:|)⇔世間目線「火沢けい」
「水火既済」(:|:|:|)⇔世間目線「火水未済」 

「風火家人 上」
「上爻    爻辞    有孚。威如。終吉。」
「孚(まこと)ありて威如たれば、終(つい)に吉なり。」
「象に曰く、威如たるの吉とは、身に反(かえ)るの謂(いい)なり。」


この本来は「陰」( : )になってなければいけない上爻が陽( | )
になっている意味としては、一旦稼業を退いて跡取りにその業を
譲った方或いは会長職にある方が、業績不振を見るにみかねて喝を入れる
為に実務に介入する場合と、
※(嘉衛門さんはこれを怠惰な心から生じる懸念を示されているようです。)

□ 「血のションベンは出たか、」で有名な松下幸之助氏の
会長職にありながらの営業本部長就任というのもこれに近いのでは
無いかと思うわけです。

或いは、毎度書いておりますように、外部の方、志を外(国)に置く方々が、
「家人」でも無いのに「家人」の待遇を要求して ・・・

といった政治的なものが考えられるわけです。
でありますので、これはやはり相談される方からの情報のインプット
が違っていた場合は完全に別の答えになってしまうわけですから、
これは「易占 連立方程式」と解していいのではないでしょうか。

通常占いを生業とされる方々は複数の占術をもってそのギャップを
埋める努力をされますのであれですが、普通に相談される方が
正しい情報を占術者に渡してくれない場合は、誤占になる可能性が
高くなると云うことです。

「占術」は超能力では無いですからね。なので今後、
これをして『「易占連立方程式」』と呼びたいと思います。 


---◇「君子占 占例見本 上野高崎間戸田橋仮設橋 洪水対策占」

http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/760558
典拠 高島嘉右衛門著
「国会図書館蔵、高島易断増補版 礼の章 コマ番 244- 」
「萃 初六」(合略仮名、当用漢字に無きは修正の後引用)

『「占例」明治十五年十月、上野高崎間鉄道工事の央(ナカバ)二シテ、
洪水アリ、戸田川野仮橋ヲ流失シタルノ電報ヲ得タリ、余嘗テ其工事
二関係スルヲ以テ、走テ之二赴ク、鉄道局長井上君モ亦会ス、
元来戸田川ノ堤防ハ、平地ヨリ高キコト丈余ナリ、

此堤上ヲ準ト為シ、
堅牢ナル鉄橋ヲ仮設セムトスレバ、多ク年月ヲ費ス二非ザレバ、
竣工スル能ハズ、亦前後ノ土砂木石ヲ運搬スル二ハ、先ズ其鉄道
ヲ敷設セザレバ不便ナリ、是二於テ左右ノ堤腹二水門ヲ疎設シタリ、
今ノ流失シタル者、是ナリ、井上君余二語テ曰ク、既二洪水ノ為二
此橋ヲ失フ、再ビ之ヲ修築スルモ、洪水毎二流失セバ、

其損害
計ル可ラズ、故二今回ハ堤上二準ジテ仮橋ヲ更設センカ、
或ハ従前ノ如ク、平面ノ地形二従ヒテ、修築センカ、或ハ中ヲ取テ
之ヲ架センカ、孰(イズ)レヲ可トスルヤト、余ノ意見ヲ問ハル、
余乃チ之ヲ筮シテ萃ノ初爻ヲ得タリ、

対(コタエ)テ曰ク、萃ノ卦タルヤ、地上二澤ヲ生ズルノ卦ナレバ、是
レ洪水平地二溢ルルノ象ナリ、今初爻変ジテ、沢雷随ト為ル、随ハ
物二従フノ義ナレバ、従来ノ如ク平面二橋ヲ架スルヲ可トス、
洪水ノ準備ニハ、鎖ヲ以テ橋桁二付着シ、以テ両岸二結束シ、洪水
二際シ、其鎖ヲ以テ結束シタル橋桁ヲ曳キ去リナバ、橋梁ヲ流出
スルノ憂ナケン、而シテ減水二至ラバ、直チニ在来ノ送致二修ムルヲ
得ベシ、 ---略--- 』


※※ 長くなるので略しますが、
上野高崎間の鉄道工事において、洪水の為に仮設橋を流出し、その事後
対策を占したもの、
今みたいにダンプカーやら重機がある時代ではありませんし、運搬も
仮の鉄道で行っていたわけです、

洪水で流される度に仮設橋を作るわけにもいかないし、
洪水で流されないように高くすれば、当然経費も膨大なものとなるし、
その工期も必要となってくる、これではいつになったら竣工する
かもわからない、さりとて従前通り低くするならばまた洪水の懸念が
ある。

嘉衛門さんの答えは従来通りの高さに低くしながら洪水対策用にこれ
を可動橋とし、鎖をつけて洪水が起きた際は両岸に繋いでしまうと云う
もの。

六二を変じた場合は、これ「沢水困」となり、高くして三爻ヲ変じた
場合は「澤山咸」となるが、これでは目下急務たる事業の便には
足りない。

『 是二於テ、衆議竟二沢雷随二決シ、在来ノ架橋ヲ修築セシガ、
翌年二於テ、果シテ本卦ノ人ヲ欺カザルヲ知レリ、』

とある、つまりは翌年も洪水が来たには来たが、それに対処できた
と云うこと。

なんといいますか、易によって歴史を作った方の占というのは
凄いことですね。スパンと答えが出てきますからね。
これが「君子占」の見本となるようです。

最近まで江戸時代を生きた方とはとても思えない。



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